2月10日(日)
影絵芝居ワヤンの有名な物語「アルジュノ・ウィウォホ」の中に武将アルジュノが森の中で瞑想するシーンがあります。髪はぼうぼう、あまたの美女の誘惑にも見向きもせずひたすら瞑想し続けるわけですが、実際ジャワ人、特に芸術家たちは日常生活の中で時々修行、瞑想のようなものをするようです。ある人は毎週月曜と木曜日は断食をするとか、ある人は40日間水とご飯しか口にしないとか…。塩を使わない味気の無い料理を食べ続ける人もいれば、日本にもあるように滝に打たれる人。中には土の中に埋まった状態で(呼吸の為のパイプ穴のみ開けて)瞑想する人もいるとか。そうした苦行に耐えることで忍耐力を得て、更に特別な力、−たとえば素晴らしい芸術家になる、人を癒す、病気を治す、見えないものが見えるようになるとか−、そういったものを身につけようとするのだそうです。何も浮世離れした話ではなく、普段習っている先生たちが当たり前のように話していることなので、極端な例はともかくとして日常の中に修行を取り入れている人は少なくないようです。ジャワの人が比較的忍耐強く、何事にもあまり動じない人が多いかな?と感じるのは、このようなことを重んじる人が多いせいなのかもしれません。