目からウロコ

2月28日(木)
半年程授業に出てみて有り難かったのは、今までひたすら過去の録音や先生の真似をし、覚えて演奏していたものが、実はこういう仕組みだったのか…とわかる瞬間が多かったことです。例えば今日はグンデルという楽器で、曲の前後に弾くPathetanの授業がありました。今まで私も弾いてはいたのですが、拍子もなくウネウネと続く中で、どこまでが一つのパターンでどう繋がっているのか、何となくしかわかっていませんでした。今日の先生は見事に楽譜化して説明してくれました。まさに目からウロコ。こちらの大学では、まず仕組みや理屈を楽譜を使って教え、その後応用としてどんどん課題を与えていきます。その方が基礎をきちんと伝えられて応用がきくし、かつ大人数を一度に教えるにはやりやすいからでしょう。私からみると、例えばロボットを作る時のように、今まで何の意識もせず歩いていたけれど、実は右足が先に出て、爪先立ちになったところで左足が離れて…、とかそういうふうに習っているように感じます。仕組みを習うと、今まで実は間違って覚えていた部分が訂正されたり応用できたりするので有り難いです。ただ、楽譜化されたものはどうしても最大公約数的なものになってしまうので、それだけでは味わいは伝えられません。味わいを出すには、その先の努力が必要なのですね。ガムラン演奏家として目指すところは一緒でも、そこにたどり着く道のりは様々。その道のり作りに大学では長年苦労してきたんだろうなと感じます。