1月31日(木)
先日エコさんのお父さんのワヤンを見に行った時に、ワヤンとは別に印象深かったのが父と子の絆の深さでした。エコさんは5人兄弟の長男。自慢の息子らしく、「息子にはいつも正直であれと教えてきた」「大学の先生から、今時あなたの息子さんのような人は珍しいと言われた」と嬉しそうに目を細めて言います。家にあるガムランセットの楽器にはEKOの文字の彫刻が。お父さんはダランではあるけれども、普段は電気関係の会社に長年勤め、こつこつと家計を支えてきたようです。エコさんもお父さんの公演の為にあらゆる雑用をこなしていました。いざ本番が始まるという時、エコさんがお父さんの背中の帯にささっている刀を形良くさし直してあげている姿がとても印象的でした。こちらで、時々お父さんの自慢話を聞くことがあります。自慢のお父さんはたいてい長寿で、しかもちょっと普通の人と違っていたりします。蛇に噛まれて医者も治せないような人を治したとか、瞬きをせずに太陽の光を見ることが出来たとか…?。父は父らしく自信を持って子供を育て、子供も父を尊敬している、そんな家族の風景がこちらではまだまだ残っているようです。