音楽の実験

1月7日(木)
昨日とおとといの夜は、大学の大・小劇場で「GELAR KARYA KARAWITAN EKSPERIMEN」という催しが行われました。先週に続き、今度はガムラン音楽科の先生4人が'実験的な'新作を披露するというもの。簡単に紹介しますと、最初は私のグンデルの師匠でもあるSukamso氏の作品。輪になった人たちが最初意味不明なことをしゃべり合っているのですが、そのうち手に持った小さなドラを叩く音が音楽になっていくというもの。本当は金属の球にスリットの入った王宮等に残る楽器を復元して使おうと思っていたのに、間に合わなかったと説明がありました。(その為にかなり苦労されたようです。)続くAl.Suwardi氏は、巨大なカリンバ(親指ピアノ)のような楽器を自ら製作。まずは工具で鉄を削って楽器を作る過程を舞台上で見せ、その後数人で叩いたり擦ったりして演奏していました。日付変わって昨日、バリ島出身のP.M.Sukerta氏は、バリの伝統的なお菓子putuの屋台が舞台上に幾つも並び、その屋台が鳴らす笛の音やスクリーンに映し出された電車の走る音、そして机を叩く音、グンデルの音、踊りまでも交じった大掛かりなもの。(putuというお菓子が客に振る舞われるというオマケまでありました。)そして最後は今の学部長でもあるI.W.Sadra氏の、ミュージックソー(のこぎり音楽)やホーミーの歌声、太い紙パイプを吹く音等を駆使したDRONEと呼ばれる作品。どれも先生や学生らが演奏に参加し、10回前後の練習を重ねて本番に臨んだようです。終了後は作品に対するディスカッションあり。新しいものを生み出していく'音楽の炎'を今後もともし続けていかなければ…というSupanggah氏の言葉がとても印象的でした。